善光寺表参道大門町ZENKOJI OMOTESANDO DAIMONCHO

 
門前茶寮 弥生座

住所 長野市大門町503
TEL 026-232-2311
URL http://www.yayoiza.jp
営業時間 11:30~20:30
定休日 火曜・第2水曜

精進料理と郷土食が融合した創作郷土料理を、善光寺門前、歴史ある町家でお楽しみください。信州牛や県産野菜を蒸した名物「山のせいろ蒸し」はじめ、山菜やきのこ料理、和洋のスイーツなど、地元素材の魅力が光る味を揃えています。

老舗が立ち並ぶ大門町。築170年の古い畳問屋を再生した独特な空間で、信州の旬を満載した「山のせいろ蒸し」を召し上がりながら、門前の空気、信州の空気を存分に味わって下さい。


〔2024.04.27〕
最新のイベント情報はありません。

築160年の畳問屋の建物を再生。
今に伝える創作郷土料理店
[旧 中惣商店 建物]

 善光寺大本願南門前の「門前茶寮 彌生座」は、江戸時代からの畳問屋 中島屋惣兵衛・中惣商店の建物を再生、今に活かしている。初代・中島惣兵衛氏は、須坂市相之島の中島家出身で、江戸時代後期に草津街道や志賀高原岩倉沢開田などの開発事業にたずさわった中島喜兵衛氏の孫と伝わる。

平成7年8月撮影、再生前の「中惣商店」の建物。延床面積約250平方メートル。広い敷地には、隣接する2階建ての建物や、蔵、大きな庭石のある庭園があった

 初代・惣兵衛氏は善光寺大門町の現在地で商店を創業するが、弘化4年(1847年)、死者9千人もの大きな被害があった善光寺地震が発生。ちょうど外出していた当主の惣兵衛氏は被害をまぬがれたが、家族と建物を失った。現「彌生座」の建物は、この地震直後に建て替えられたもので、築約160年は大門町でも最古級の建物だ。以降は畳問屋として事業を展開。善光寺の各寺院ほか、山ノ内や上山田など温泉地の多くの旅館から、西山地域の個人宅まで、北信濃の広範囲にわたり広い層の顧客を抱える大きな商店だった。

平成7年12月にオープンした「門前茶寮 彌生座(写真は現在)」。店名の「座」には人々が集まり語らう場に、との想いが込められている

 中惣商店は太平洋戦争を境に、一般客への畳の受注販売から、畳職人への資材の卸販売へと事業を転換。平成5年には土地活用のため江戸時代以来の建物の取り壊しを検討。それを聞いた武井工芸店 社長(当時 専務)の武井哲夫さんは、かねてより古民家を再生して活用していたこともあり「有効活用したい」と借り受けた。

再生前は、いぐさが天井まで積まれていた畳問屋の店表。現在は、重厚な敷石や高い天井、太い梁が歴史を感じさせるダイニングフロア

 こうして平成7年、中惣商店の建物を活用した、武井工芸店の飲食部門「門前茶寮 彌生座」がオープン。建物の再生は、武井工芸店の改装も手がけた、民家再生の第一人者・降幡広信氏が行った。木造2階建て、太い梁や漆喰の壁、うだつ、通り土間、敷石など、町家建築の魅力を今に伝える空間だ。

店奥へと続く「通り土間」にそって、座敷や台所が配置されている

 「門前茶寮 彌生座」で味わえるのは、信州の“女衆”手作りの品。長野県の旬の素材を使い、伝統の郷土料理、善光寺の精進料理、家庭の味とを融合させた創作郷土料理だ。歴史や文化を大切に、良いものを次世代に伝えるという想いは、武井工芸店も彌生座に共通する想いだ。

階段箪笥を活かした1階の座敷席

▲ PAGE TOP