善光寺表参道大門町ZENKOJI OMOTESANDO DAIMONCHO

 
大門町の歴史

 善光寺の表玄関となる町として発展を続ける大門町。表参道沿いに多くの特産品店や飲食店が軒を連ね、観光客で常に賑わいを見せている。

 大門町を始め、善光寺門前およびその周辺には、鎌倉時代においてもすでに、参籠者や善光寺如来を信奉してその霊験を人々に説いてまわった聖たちが行き来する、都市的な場所が形成されていたと思われるが、中世後期になると、さらに職人や芸能者など、さまざまな階層の人々が集まり住む、全国でも有数の門前町に発展していた。
 また、仏師・絵師・番匠らの工房やさまざまなものを商う見世棚が軒を並べており、人の増加に併せて芸能者らも増えていった。参籠者、聖、職人や芸能者など多くの人々の居住区域も兼ね備えた一大都市空間となっていた。

 それは江戸時代に入っても続く。旅籠を営業する権利を与えられ、善光寺宿の本陣のほか、30軒ほどの旅籠があったという。
 そうして大門町は、善光寺参詣者の旅の拠り所として、また善光寺のお膝元として発展を続けてきた。

 近年には、平成八年に完成した中央通りの整備にあわせ、翌年大門町で交差する国道四○六号も拡幅して全通した。中央通りは、電線等が地下化され、アーケードが撤去され、沿道には丁石を兼ねた自然石の道標が設置された。大門町の歩道は片側五メートルに拡幅、車道も石畳舗装となり、国道と交差する参道入り口には常夜灯を移転設置し、松や桜、藤、かえでを植えた。平成十年大門町は財団法人都市づくりパブリックデザインセンターの「都市景観大賞」を受賞した。

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